GARLIC BOYSと私① 時代を嗅ぎ分ける天才

2017/11/16

GARLIC BOYSは、94年~04年までの10年間ほど一緒に仕事をさせてもらったバンドで、人生に大きな影響を受けたバンドのひとつである。

garlicboys

Garlic Boysは大きな影響を与えてくれたバンドだ。

今となっては、残念ながら解散してしまったが...ラリー(G)とペタ(Vo)の兄弟を中心に結成以来30年近く(2015年に30周年らしい)休まずに活動を続けていたことだ。

ビートパンクでそのキャリアを発動させ、私が出会った時はSuicidal Tendenciesのようなスケートスラッシュ、世間がメロコアパンクブームに差し掛かりそうな時には、ヒップヒップとメタルを融合させたミクスチャー路線、ニューメタル的なムーブメントが本格化する頃にはブリットポップの風味を取り入れ、ブリットポップが流行る頃にはエモの先駆けのようなテイストを取り入れる。

時代を予測して、一歩先を行くクールなサウンドを作り出すそれが彼らの特徴だ。

ところが残念なことに、彼らの感覚にいつもちょっとだけ時代が追いついてこないのだ。

いつもその各時代で時代を先取りしつつ、数々のフォロアーに影響を与え、自らはそのムーブメントが巻き起こる頃には、他のシーンに移行をしているのだ。

もう少し、辛抱強ければもっと売れていたのかもしれない。

いや、彼はそんなことに興味がないのだ。

やりたいことをひたすらやる。

それがGARLIC BOYSなのだ。

だから彼らを尊敬するミュージシャンが多いのだ。

その中でも、私が一番彼らに影響を受けたのは、彼らの楽曲の世界観である。

すべての曲にドラマがある。
実際に身の回りで起こったエピソードや、身近な人物をモチーフに物語を綴って行くのである。
飲み会で大笑いした話などを、次から次へとその曲のテーマに昇華させていく手腕は天才である。

彼らの曲を聴くと、あんな曲のあんな事や、こんな曲のこんな事が頭の中に鮮明に思い浮かぶ。

ほとんどがツアーの思い出やレコーディング中のエピソードだが、どれも腹を抱えるようなトピックで満ちあふれている。

私のとって、彼らは和製モンティパイソンだ!

かつて、ジョンレノンが「生まれ変わったらモンティパイソンのメンバーになりたい」と言ったという逸話があるが、GARLIC BOYSのシニカルで毒に満ちあふれたユーモアのセンスはまさに、それにひけをとらない。

歌詞を読むだけではわからない深い~(もしくはさらにくだらない)世界がそこにはあるのである。

彼らの曲を聴くと、いつも昔の思い出が鮮明に思い浮かんでくる。

宿泊先のないアメリカツアー、店の紹興酒をすべて飲み干した嵐の台湾、双子のイベンターに翻弄された北京でのイベント、ラリー家でごちそうになった家庭料理、スタジアムで行われたヨーロッパツアー…などなど

笑いに紐付いた記憶というのは、深く残ると言われている。
脳の記憶に関係する海馬という部分を、刺激するからだそうだ。
意味のないことや、嫌なことをどんどんわすれて、新しい記憶をどんどん取り入れる。

取り込まれた物事は、その人の頭の中のフィルターにかけられ、必要なものだけが残っていく。

人間は意味のないことは、認識すらしないのだ。
すべての物事は、脳の中で言葉によって意味付けされ、はじめて意味を持つ。
意味を失ったものは忘却のかなたに捨て去られる。

それが、人間の脳の特徴らしい。

だから、記憶法の一つとして笑いを意味付けにするのは理にかなっているのだ。

そういえば、社会の教科書に出てくる偉人達は必ず落書きされる運命だったが、ほとんど全員の顔を憶えている。
はからずしてお笑い記憶術を実践していたということか…w

人間の記憶は、通常20分で40%というスピードで失われていくといわれている。
この忘れる力というのも、考えようによってはすばらしい能力のひとつである。
嫌なことはとっとと忘れ、楽しいことは何回も脳の中で反芻して味合う。

ネガティブな感情は、人生にいい影響をあたえない...だからとっとと笑い飛ばして手放してしまおう!

これが楽しい人生の過ごし方のひとつであることはいうまでもあるまい。

本家モンティパイソンも復活したということだし、GARLIC BOYSも復活してもらいたいな〜。

先日、ラリーが店長をやっている神戸のライブハウスに遊びに行った。

久しぶりに二人で飲んで、楽しい時間を共有したが、やっぱりこの人は大きな体に似合わず繊細な人だな〜と思った。

自分で歌っているというデモテーぷを聞かせてもらったが、やっぱりこの人は一歩先を行く天才だな〜と思った。

でもやはり、もう一度往年のメンバーで復活してもらえないかなぁ〜と思うんだよね〜。

そしたら、ツアーマネージャーとして雇ってください。

運転はしたくないので、赤川に頼もう。

 

私が一緒に仕事をさせてもらった作品は以下のとおり

  1. GARLICHOLIC(1992年10月)アルバム
  2. ナルシスト宣言(1993年12月)アルバム
  3. ハッスル(1995年11月22日)ミニアルバム
  4. ビンビンジロー(1996年11月1日)シングル
  5. ポエム(1996年12月1日)アルバム
  6. LOVE(1997年10月5日)アルバム
  7. マッシュルームカットとダッフルコート(2000年6月7日)アルバム
  8. GOLDEN HITS(2000年7月5日)ベストアルバム
  9. ロマン(2001年9月5日)アルバム
  10. RECYCLE(2002年4月3日)未発表曲集+DVD
  11.  十(ten)(2004年4月28日)アルバム

 

-⑥「バンド」「ロック」「映画」「政治」「カルチャー」「社会問題」を心理学的考察で語ってみた
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