アーティストとマネジメントの関係で最も大切なこと

2017/12/05

アーティストの独立、事務所の移籍、解散.....それが人気のあるアーティストであればマネジメントは大打撃だ。

人気アーティストに対して、まるで腫れ物を触るような感覚でマネジメントは細心の注意を払う。

機嫌を損ねないように...。

ところが、アーティストがどれだけ売れたとしても、その関係性を良好に保ちずっと仲間のように接することができるマネジメントもいる。

優れた実績を残しているマネージャーやプロデューサーは、常にアーティストとの関係をこの状態で保っている。

それは・・・

アーティストとマネジメントの関係性を築く上で、重要なことはただ一つ!

 

それは・・・ラポールという心理状態だ。

「ラポール」とは、臨床心理やカウンセリングの現場で使われる専門用語で、フランス語で「橋をかける」という意味を持つ。

文字どおり、お互いの「こころ」に橋をかけるほどの深い心理的関係性を言う。

具体的に言うと相手が疑問や批判を持つことなくこちらの言うことを受け入れる「こころ」の状態である。

これは、カウンセラーとクライアントがセッションを行うときに必ず築く状態であり、これが築けないとセッションは深まらない。

例えば、家族、恋人、友人、気の置けない仲間との会話はなどは楽しく、そして何事もポジティブに受け容れられる。

我々は、言語非言語を通して他人とコミュニケーションを行っているが、会話の中でどこに判断の比重を置いているかというと、話の内容7% 声の調子38% そして...もっとも比重を置いているのは態度で55%である(メラビアンの法則)。

つまり、その人を受け入れていいかどうかという判断の多くを我々は非言語に頼っている

相手が嘘をついているかどうかを判断するのは、話の整合性よりも、声の調子であり、態度である。

 

カウンセリングの技術の一つに「ラポールスキル」というのがある。

これはクライアントと素早くラポールを築くためのテクニックである。

①動作や行動を合わせる。

②呼吸や話し方のテンポ、声のトーンを合わせる。

③共通の話題や共通項を探す。

などといったことを意識して行う。

これは相手に同調し、チューニングを合わせるための技術だ。

いわば、クライアントにとって話しやすい雰囲気を作るコツのようなものだ。

 

よく、人間は「何を言うか」ということよりも、「誰が言った」かということが重要だと言われるが、それはその人との「ラポール」を普段から築けているかどうかということに他ならない。

 

ラポールは、その人の思想や、共通の価値観など目に見えないものから、相手の見た目や、行動など、基本的に自分にどれだけ近いものを持っているかということによってその強度や結びつきは変わってくる。

例えば、同じバンドが好きというだけでも、ラポールを築くことができる。

同じ趣味のある人や、好みが合う人と一緒にいると居心地がいいものだ。

同じ目標を持っている仲間たちは強力なラポールが築けている。これをチームワークという。

 

逆に、ふとしたことでラポールが切れてしまった場合、一緒にいることの煩わしさや居心地の悪さを感じる。チームの場合これが原因で崩壊する。

 

 

日本語では「信頼関係」という言葉が当てはまるかもしれないが、いうなれば「心地よい関係性」というイメージの方がしっくりくる。

「アーティストはマブダチだ」と言っていたマネジメントもいた。

そんなマネジメントは、アーティストにとって「心地よい」。

言語化せずともお互いを受け入れる関係。

 

ラポールの「深さ」は、伝えたいことの「深刻さ」「重大さ」の許容範囲につながる。

ラポールが「深ければ深いほど」より重要な案件を受け入れることができるのだ。

つまり、アーティストとマネジメントの関係性はこのラポールにすべて凝縮されている。

アーティストに限らず、人間関係はこのラポールの連鎖反応で出来上がっているのだ。

親と子、友人関係、上司と部下、生徒と先生、恋人同士、バンドメンバー、アーティストとマネジメント。

すべての人間の関係性はこのラポールの深い浅い、強い弱いに関わっている。

 

実は、バンドとファンの関係性もラポールで成り立ってるんだ。

昔「俺たちのファンはみんなかっこいいんだ」と言ってたアーティストがいた。

ファンをリスペクトしないアーティストは、人気もすぐに陰りを見せていくものだ。

 

すべてのコミュニケーションの基本はラポールだ!

 

ファンがアーティストを見限る時、それはラポールが切れた瞬間だ。

そして、アーティストがマネジメントを見限る時、それもラポールが切れた瞬間だ。

すべての人間関係のベースは、このラポールなのだ。

 

アーティスト・マネジメント成功のセオリー⑨築けラポール!架けろ掛橋!

 

 

 

 

-①アーティスト・マネジメント心理学入門
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